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私たちの企業倫理(大会社・製造業)

私たちの企業倫理(大会社・製造業)のテキスト

       私たちの企業倫理

1 「自立と自己責任」を宣言し、社会から認められる価値ある社会人を目指す。
(1)背  景
 今まさに企業の社会的責任として、社会に通用する人づくりが求められている。私たちは、社内で通用する一会社人ではなく、社会に通用する一社会人でありたいものである。
 企業を構成する私たち一人ひとりの存在価値そのものが、当社の企業としての価値を左右する。魅力的な人づくりのためには、一人ひとりが切磋琢磨し、ともに励まし合い、自己研鑽に取り組む社風が何よりも大切である。
 これからの厳しい変革の時代を生き抜き、自己実現を図るために、絶えず「自立と自己責任」を合言葉に自己の能力向上を意識し、広く世間に目を向けて行動することを目指す必要がある。

(2)基本的な心構え、姿勢
 ① 企業人である以前に一人の社会人に
   自分から会社を取り除いたその残りが多ければ多いほど魅力的な人間といえる。いわゆる会社人間ではなく、会社生活以外の自分をどれだけ持っているかによって、その人の人生に、また違った深みと広がりが生まれてくるのであると考える。
   会社生活は、人生における自己実現を図る一つの手段にすぎない。私たちは、企業人である以前に一人の社会人であるという意識を持ち、多くの人々から愛され、親しまれる、魅力的な人間になりたいものである。
 ② 広く社会に通用する価値ある人間に
   まず、当社で1番になることを目指すこと。でも、残念なことであるが、たとえ当社で1番であっても、世間からみれば決して1番とは限らないということである。
   社会に通用し、価値ある人間として高く評価されるような人材が数多く在籍していなければ、当社の将来も決して明るいとはいえない。
   絶えず目を広く世間に向け、一人ひとりの物差しの基準を当社以外のものに設定してほしい。同時に、いつも自分自身の市場価値を高めることを意識し、プロフェッショナルとして認められる高い専門性を備え、他人との差別化を自信を持っていえるような存在価値のある人間になることを目指してほしい。
 ③ 「自立と自己責任」を合言葉に
   人によって人生の長さに違いがあるが、本来その価値は同じであるはずである。ただその価値を人より大きなものにするかどうかは、個人の努力による。
   年間の総時間8,760時間のうち、労働時間は2,000時間程度である。残りの6,760時間は自由時間である。この自由時間をいかに有効に活用するかによって、人生を価値あるものにすることができるかどうかが決まるといっても言い過ぎではない。
   人生を豊かなものにするためには、限られた時間を有効に活用し、心身の健全を図ることが大切である。そのためには、自らを律する自己管理能力が問われる。一人の自立した人間として、自らの責任において、自分自身の人生を切り開いていく必要がある。
   「自立と自己責任」を合言葉とし、現状に不平、不満があるのであれば、自ら先頭に立って行動し、自分自身の力で変革していこうとする姿勢が大切である。

(3)アクション・プランと留意事項
 ① 自分自身のライフ・プランを設定
   人生80年時代といわれる今日においては、会社生活の終着駅、つまり定年が人生の終わりではない。会社生活を送る者にとって定年は、人生の大きな節目であることは事実であるが、それから以降も第2の人生が広がっている。
   よりよい職業生活を送るということは、人生を充実したものにするための一つの手段である。職業生活だけでなく、趣味や家庭生活を充実したものにすることは、人生をより豊かなものにするために不可欠の要素である。そのためには、具体的な人生の目標を定め、それを自分自身のライフ・プラン(人生設計)として設定することが大切である。
   個人のライフ・プランに沿ったかたちでそれぞれの目標を定め、それをどのようにして達成するのか、そしてそのときの家族の状況や経済状況はどうなっているのか、などを具体的に表したアクション・プランを作成することが必要となる。
 ② バランスのとれた広角人間に
   一人の社会人として広く社会に目を向け、社会に通用する知識の習得を心掛ける。そのためには、常に視野を広く持ち、興味関心のある分野より、むしろ自分が苦手とする分野に対して積極的に興味関心を持つように心掛ける。
   また、人的なつながりにしても、機会あるごとに積極的に社外の交流会などに参加し、さまざまな業種、職種の人々との交流を深め、幅広いものの見方ができるバランスのとれた広角人間を目指すことが重要である。
 ③ 専門性の確立を
   「一芸に秀でる」という言葉があるが、何か一つでも「これが自分の専門分野だ」と自信を持っていえるようなものをつくり上げ、それを社会に通用するレベルにまで引き上げる努力を行うことが求められる。
   社会に通用するほどの専門性を確立しようと思えば、自由時間を活用し、人より少しでも努力することが必要である。
   ほんの少しの努力の積重ねが、後々大きな成果となって現れるときが訪れるものである。

2 社会の一員であることを宣言し、社会に貢献する有用で安全性に配慮した製品を開発、提供することを目指す。
(1)背  景
 社会の一員であるメーカーとして、果たさねばならない企業の社会的責任は、事業活動を通じて、有用であり、安全性に配慮した製品を開発し、市場に提供することによって社会に貢献することで果たされる。しかし、私たちの提供する製品が真に社会に貢献するためには、単に性能的に優れているだけでは不十分である。
 多種多様なユーザー・ニーズに応えた多機能、高付加価値製品であることはもちろんのこと、人々の生活をより快適なものとすることに役立つ、省エネルギーかつ地球環境に優しい製品であることが求められる。
 私たちの技術やサービスを製品というかたちで社会に還元し、それが広く社会に受け入れられることによって、社会の発展に貢献することを目指す。

(2)基本的な心構え、姿勢
 ① 顧客満足度の向上
   社会に有用な製品・サービスを安全性に十分配慮して開発、提供し、常に顧客の満足度の向上を目指すことが必要である。そのためには、日常的に社会のニーズを把握し、各部門が連携して、製品・サービスの開発にあたり、すべての部門で顧客との適切な対応をとるように心掛けねばならない。
 ② 社会とともに発展する企業
   「社会の一員として社会に役立つ事業活動を行う」という基本認識の下、地域社会のさまざまな主体、活動への理解を深め、社会とともに発展していく役割を担うことが求められる。また、従業員一人ひとりにおいては、社会通念に照らし、良識を持って行動することが必要である。

(3)アクション・プランと留意事項
 ① 顧客ニーズの把握とそのフィードバック体制の整備
   社会に有用な製品、サービスを提供し、顧客の満足度を向上させるには、まず社会のニーズを正しく把握し、消費者に受け入れられる品質とコストを追求しなければならない。顧客と直に接する営業活動を通じて、社会のニーズを把握することはもちろん、すべての部門においても、私たち一人ひとりが、常に社会や市場の動きを敏感に感じ取ることが必要である。
   また、顧客のニーズを社内にフィードバックできるしくみを整備し、営業、研究、生産、管理の各部門間における十分な連携を行うことが重要である。
   さらに、消費者、利用者のニーズ、あるいは苦情に対する顧客への窓口を整備し、適切で、丁寧な対応を心掛け、実施しなければならない。そのための社内教育やマニュアル等の整備も重要である。
 ② 顧客の満足度・安心度の向上とトラブル時の迅速な対応
   顧客、取引先が満足し、安心して使用できる製品、サービスを提供していくことは、事業活動の大前提である。そのためには、研究開発、原料購入、製造、品質検査、販売、物流、廃棄、アフターサービスなど、すべての段階で品質を保証し、サービスの向上を目指さなければならない。
   また、事故、トラブルの未然防止と、万一の発生時に対する迅速な対応も、信頼を維持する重要な事項である。以下の委員会の諸策、ならびに各規程の内容についての十分な理解が必要となる。
   「品質委員会」(各工場「品質委員会」)
   「PL委員会」
   「製品クレーム処理規程」
   「製造物責任対策規程」
 ③ 社会を支え、ともに発展する役割を
   企業は従業員を通じて、また企業活動そのものを通じて、地域社会と深いつながりを持っており、地域社会は企業の存立基盤である。
   製品やサービスの提供、納税、雇用など、企業が果たしている社会的役割も、地域社会など社会の健全な発展があってはじめて可能となる。
   したがって、「社会の一員として、社会に役立つ事業活動を行う」という基本認識の下で、文化、教育、福祉などの社会活動への理解を深め、地域の行事に参加し、社会を支え、社会とともに発展していく役割を担っていかなければならない。
   当社の特色を活かしつつ、社会を構成するさまざまな主体と、バランスよく連携を図ることが大切である。

3 一人ひとりの個性と人格を認めることを宣言し、人権尊重企業を目指す。
(1)背  景
 企業を構成するのは、私たち一人ひとりである。何よりもまず一人ひとりの生立ち、キャリア、価値観、性格などの個性の違いを認め、人として生きる権利、すなわち人権を尊重することが企業活動の原点と考える。
 特に雇用面においては、人権尊重を大前提とした公正な処遇を行う必要がある。今後、ますます事業活動の国際化が進む状況においては、人権意識のさらなる高揚が不可欠である。
 人権尊重企業として、常に人権というキーワードですべての物事を捉える姿勢を持ち続けることを目指す。

(2)基本的な心構え、姿勢
 ① 従業員の個性と人格の尊重
   企業は多種多様な価値観を持った人々の集合体である。大切なことは、「この世の中に一人として同じ人間はいない」ということを認識することである。時代の変化とともに従業員の価値観が多様化し、前例踏襲は通用しない。自分たちの価値観を世間一般の価値観と勘違いし、それを他者に無理やり押しつけるようなことがあってはならない。
   日々の業務運営に際しても、さまざまな意見があるのが当然である。たとえ少数意見であろうとも、ルールに基づいて具申される前向きな意見であれば、発言者が誰であるかを問わず受け入れられ、そして遠慮なく発言できるような自由な雰囲気づくりを行う必要がある。
   人は誰でもすばらしい、他人に誇れる長所を持っている。その長所、個性を尊重し、同時に活かすことが個人の職業生活を豊かなものとし、同時に企業の発展につながっていくものと考える。
 ② 人権の尊重
   私たちの事業活動が国内だけにとどまらず、今後ますます海外にも広がりをみせる状況においては、さまざまな人々との交流、相互理解が不可欠である。相互理解のためには、まずお互いの人として生きる権利を尊重し、決して人権を侵害するような行為(差別行為や差別発言)を行うことのないよう、細心の注意を払わねばならない。
   ひとたび人権侵害行為が発生すれば、それを行った個人が問われることはもちろん、その個人を雇用している企業としても社会的責任が問われることになる。
   一度失った信頼は、並大抵の努力で取り戻せるものではない。従業員一人ひとりが、自分自身の行動や発言内容に責任をもち、常日頃から積極的に人権尊重の立場で行動することが求められる。

(3)アクション・プランと留意事項
 ① 自由に発言できる風土の創造
   会社では一人で仕事をしているわけではなく、関係するさまざまな部門と連携し、より高い成果を求めて仕事を進めている。日常の仕事を進めていくうえにおいては、個人を尊重し、お互いが認め合うことが必要である。利己的な考え方ではなく、全社的に考え、全社的な利益を常に意識しながら仕事を進めることが大切である。
   各部門の方針・目標に違いがあったとしても、全社的に目指すべき目標は同じである。事前に関係部門とは十分な打合せを行い、お互いが自部門の利益のみを主張することなく、お互いのコンセンサスを得るための努力を行って欲しい。
   「意見の食違いがあるのが当然」という前提に立って、日頃から関係部門とは活発に意見交換を行うことを心掛ける必要がある。そのような、自由に発言できる風土を創造することが、結果的に個人を尊重することにつながる。
 ② 人権尊重と公正な処遇の確立
   一人ひとりが人権侵害行為を行わないことはもちろん、従業員を雇用する企業の立場としては、一人ひとりの人権を尊重し、性別、年齢、学歴、特定の病気等に対する偏見による差別的な人事処遇を行ってはならない。
   人事処遇は、個人の能力、実績に応じて行わなければならない。当社が採用している職能資格制度、コース別キャリア・アップ制度の徹底化を図り、公正な人事処遇の確立に努める。
 ③ 人権研修の推進、人権啓発委員会の設置
   一人ひとりが人権問題を自分自身の問題として捉え、その本質を正しく理解することが何よりも必要である。そのために、何が人権侵害行為に該当するかが判断できるような目を養い、未然に人権侵害行為を防止するため、定期的に人権研修を実施する。
   また、全社的組織として、人権啓発委員会を設置し毎年12月に実施される人権週間などにおいて、社内への啓発活動を中心とした活動を行うものとする。

4 環境破壊を未然に防止することを宣言し、環境尊重企業を目指す。
(1)背  景
 省資源、省エネルギーを事業活動の最重要課題として位置づけ、廃棄物の削減、リサイクルに積極的に取り組むことが必要である。一人ひとりが環境問題を身近な問題として捉え、日々の生活の中から、少しずつでも自主的に改善し、取り組む姿勢が出発点であると考える。
 一方、事業活動においても、製品の開発段階では環境保全を推進する製品の開発に取り組み、また、製造段階においては廃棄物を極力排出しない生産体制の確立を行うなど、常に環境問題を重視した行動が求められている。
 環境尊重企業として、製品の研究開発、資材の購入、製造、物流、販売に至るまでのあらゆる事業活動において発生するマイナスとなる要因を低減することに努め、環境破壊を未然に防止することを目指す。

(2)基本的な心構え、姿勢
 ① 環境に優しい企業を目指して
   持続可能な未来の実現には、環境保全が重要であることを認識し、環境関連の法規制を遵守することはもちろん、省エネ、省資源、廃棄物の減量化に取り組み、地域社会と共生可能な、環境に優しい企業を目指していくことが求められる。
 ② 経営課題としての環境問題
   環境問題を企業経営上の最重要課題の一つとして位置づける。そのうえで、法的な規制を遵守することは最低限の責務であるという認識の下、以下に掲げる事項について自主的かつ積極的な取組みを行う必要がある。
  ・事業活動における開発、生産から、使用、廃棄までにわたって、地球環境への影響を考慮し、環境負荷の低減に努める。
  ・環境管理関係の法規、法令および地域との協定を把握するとともに、それらを確実に遵守する。
  ・環境問題に対する理解を深め、環境保全行動の徹底のため、従業員全員に継続的に教育、訓練を行う。
 ③ 社内体制の整備
   社内における各担当部門の役割を明確にし、環境問題に取り組むための社内体制を整備することが必要である。
  ・公害および産業災害の防止、ならびに環境整備を目的とする「環境管理部」
  ・製品リサイクルを目的とする「再資源開発室」
  ・工場の環境問題、公害防止に取り組むことを目的とする各工場の「品質保証部」

(3)アクション・プランと留意事項
 ① 産業廃棄物処理問題
   特に工場において以下に掲げる取組みを行う。
  ・廃棄物排出量削減の実施
    品種統合および生産技術の改善に取り組み、製品歩留りの向上を推進し、廃棄物排出量の削減を目指す。
  ・リサイクル率向上の推進
    廃棄物の分別収集を徹底するとともにリサイクル技術の開発を推進し、リサイクル率の向上を目指す。
  ・ダイオキシン対策
    焼却用廃棄物の再資源化の推進を図り、場外のより安全な焼却施設への委託を推進し、場内焼却炉の廃止を目指す。
 ② 事務所関連廃棄物の削減
   全社事業所において以下に掲げる取組みを行う。
  ・廃棄物分別収集の徹底
  ・電子メールの促進によるペーパーレス化、両面コピー等によるコピー用紙の節減
 ③ 環境保全型製品の開発、拡販
   以下に掲げる環境保全型製品の開発、拡販を積極的に推進する。
  ・廃棄処理が容易な生分解性樹脂製品の開発、拡販
  ・熱帯雨林の破壊防止等に有効な可塑性木材の開発、拡販
  ・循環型省資源製品を中心としたリサイクル製品の開発、拡販
 ④ 地球温暖化対策(省資源、省エネ関連)
   地球温暖化対策として以下に掲げる取組みを行う。
  ・省資源、省エネルギーのための生産設備の見直し、生産技術改善による製品歩留りの向上等の推進
  ・製品梱包の資材、方法、形態等の見直しによる梱包資材、費用等の削減
  ・製品の出荷、配送システムの見直しを行い、まとめ配送の実施、重複配送の防止などによる車両燃費の節減
  ・事務機器については省エネタイプの「国際エネルギー・スター・プログラム」登録製品を、また、ファイル、ノート等紙製品については、再生紙である「グリーン・マーク」製品の使用推進
  ・事務所等における冷暖房、給湯機等の温度管理、照明管理等の徹底による省エネと従業員の意識向上
 ⑤ ISO14001に基づく環境管理システムの構築
   ISO14001に基づく環境管理システムの構築のため、各工場で「環境管理委員会」を設置し、平成○年○月までに環境管理システムを構築し、運営する。
 ⑥ 環境教育・啓発
   社内会議や研修会などにおいて積極的に環境教育を実施し、あわせて電子メールや社内報等の情報伝達手段を活用し、従業員意識の向上を図っていくことが重要である。
 ⑦ 環境保全活動への貢献
  ・関連NGO等への資金的支援の実施、人的協力や情報提供、技術的支援等の実施

5 法に背いてまで利益の追求を行わないことを宣言し、法令遵守企業を目指す。
(1)背  景
 私たちの日常生活はすべて法により規制されている。当社が行う日々の事業活動も同じであり、社内規定および関係法令に則って、透明度の高い、公正で自由な競争を行うことが大前提となる。
 訴訟社会の到来が叫ばれている今、法に関して無知、無関心であること、また、たとえ会社のためであろうと、決められたルールを破るような不法行為は、善良な市民である一社会人として断じて許されるものではない。
 企業の不祥事は、その企業の倫理観とともに、まさに個人の倫理観が問われている。つねに、一人ひとりが高い遵法意識を持つことにより、市民生活や企業活動を脅かすような反社会的勢力や団体とは断固として対決し、善良な市民として行動することを目指す。

(2)基本的な心構え、姿勢
 ① 遵法精神の徹底
   会社関係者が、法律違反や社会人として妥当性を欠く行動をとれば、法的制裁を受けるだけにとどまらず、社会的な批判にさらされ、長年培ってきた信用を一夜にして失うとともに、企業の存続を危うくする事態にもなりかねない。
   このような事態にならないよう、会社のトップから従業員一人ひとりに至るまで遵法意識を持つと同時に、社会的良識を備えた社会人としての行動規範を確立し、遵守しなければならない。
 ② 反社会的勢力との関係遮断
   常に危機管理意識を持ち、反社会的勢力、団体につけ入る隙を与えないよう、実践の場では「3ない」を基本原則とする。
   また、そのような勢力、団体とは毅然とした態度で対応することは、企業の倫理的使命であり、かつ企業活動の健全な発展のためには不可欠な条件であることを認識する必要がある。
 ③ 企業内コンセンサスの確立
   集団の威力を背景とする反社会的勢力、団体による組織暴力に対しては、組織で対抗するのが基本であり、担当者個人に任せるようなことは極力回避しなければならない。担当者個人が問題を抱え込み、心ならずも徐々に相手のペースに引き込まれていくことは絶対に避けねばならない。
   こうした観点から、個人関係の生成やその助長を防止する社内基盤の確立、すなわち、反社会的勢力、団体に会社をあげて立ち向かうことについて、企業内コンセンサスを確立することが重要である。
 ④ 平素の備え
   平素からの備えを固めておき、反社会的勢力、団体の実態を的確に見据えることが大切であり、相手の真の姿を日ごろから研究し、対策を練っておくことが必要である。
   暴力事件に発展する場合には、直ちに警察に通報することとし、つねに立証措置を考慮に入れて対応する必要がある。不幸にもトラブルに巻き込まれた場合は、安易な妥協をせず、法的判断を前提に、個々の事案の内容に応じ、適切な解決を図ることを基本とする。

(3)アクション・プランと留意事項
 ① 会社のトップまでの組織体制
   トップや幹部は、自ら反社会的勢力、団体の実態を把握し、それらとの関係を完全に遮断し、断固としてこれらを排除する方針の下に、担当部門任せでない組織的対応を図る体制を確立する。
   また、総務部門は、社内に全情報の発信と収集を行い、ことあるときはその対応にあたると同時に、タイムリーにトップに伝達する。
 ② 複数対応の原則と立証措置への配慮
   集団暴力行為の威嚇に対しては複数で対応し、担当者を孤立させてはならない。また、対応の初期段階から相手の確認を行うとともに、不当な要求行為の事実、交渉経緯等の立証措置に十分配慮する必要がある。
 ③ 理論武装、法的武装
   総務部門は、事業活動を律する各種法令、関係機関の行政指導事項については平素から関心を持ち、調査をしておかなければならない。
   法的武装を整えるにあたって顧問弁護士からの協力や助言を得ることも重要である。
 ④ 情報交換・収集・蓄積
   企業防衛対策連絡協議会の会員登録を行い、地区別連絡会への出席を義務づけ、情報の収集と交換を図る。
   関連会社の総務部渉外担当、および主要金融機関証券代行部との情報交換は適宜行い、常日頃からフランクに相談できる関係を培っておくことが大切である。また、マスコミや個人的人脈で情報収集を行い、蓄積を図ることも必要である。
 ⑤ 警察等関係行政機関との緊密な連携
   関係行政機関への通報相談窓口を設置し、平素から緊密な連携を保ち、警察には早い段階で相談するものとする。
   総会屋、暴力団、右翼等に関する新鮮で正確な情報を得るためにも、関係行政機関との日常緊密な関係維持が必要である。

6 株主、取引先、地域社会の方々に企業情報を公正かつ積極的に開示することを宣言し、社会から信頼される企業を目指す。
(1)背  景
 当社の事業活動は、株主、取引先、地域社会など、多くの方々に支えられ、営まれている。積極的でかつ継続した情報開示を行うことは、これらの方々に当社の事業活動に対する理解と信頼を深めていただく大きなチャンスとなる。
 法定事項はもちろん、それ以外の企業情報についても、常に公正かつ積極的、適時的に開示することは、国際化、高度情報化社会の時代において当然に求められる企業の社会的責任である。
 一方通行ではない双方向のコミュニケーション活動を継続して行うことにより、開かれた企業として企業経営の透明性を高め、社会から信頼されることを目指す。

(2)基本的な心構え、姿勢
 ① 情報の開示と社会とのコミュニケーション
   経営全般にわたり、社会が真に必要としている情報の適時・適切な開示、積極的な広報活動等を通じて、常に社会との相互のコミュニケーション活動を行うことが大切である。
   単なる法制度上の情報開示にとどまることなく、社会的規範や自らの判断に基づいて、信頼性のある、かつ利害関係者に有用な情報を、適時、提供するようにしなければならない。
   また、当社にとってマイナスの情報を含め、広く社会から情報を収集し、また社会へ提供し、これを経営方針、各部門の活動に役立てることが必要である。さらに、経営トップは、自らが最大の広報資源であることを認識し、積極的なマスコミ対応を行うことが求められる。
 ② IR活動を通じた株主・投資家等の企業経営、活動への理解促進
   株主、投資家等を重視し、情報開示を含むIR活動を通じて、株主、投資家の当社の事業活動に対する理解の促進に努めなければならない。
   特に、株主総会においては株主との双方向のコミュニケーションを緊密に行い、社会に開かれた企業経営を実現するうえでの貴重な機会であるという認識に立って、その適切な運営を図ることに努める。
 ③ 地域社会とのコミュニケーション
   以下のような認識の下、地域社会とのコミュニケーションの重要性を再確認し、積極的にコミュニケーションを行うことが必要である。
  ・各工場の立地の関係上、その従業員、顧客が生活する地域社会との関係は、企業にとって最も重要な関係の一つであり、企業の存立基盤である。
  ・地域社会との関係を考慮して、自らの活動とそのあり方を見直す。
  ・当社は、その社会的責任として、地域社会にかかわる活動を積極的に行う。

(3)アクション・プランと留意事項
 ① 利害関係者への情報開示と社会とのコミュニケーション
   情報開示の基本的な取組みは以下のとおりとし、その徹底に努めること。
  ・会社法に基づく計算書類を中心とした開示、金融商品取引法に基づく有価証券報告書を中心とした開示、証券取引所の要請に基づく開示、さらに独禁法等に基づく開示等、法制度に基づく情報開示を適正に実行する。
  ・当社の経営理念・経営方針、社会貢献活動とのかかわりに関する情報についても、積極的かつ公正、タイムリーに開示する。当社にとってマイナス・イメージとなる情報についても積極的に開示する。
  ・当社や当社経営陣への批判に耳を傾け、これを貴重な経営資源として情報共有することをトップの方針として宣言する。また、トップは、広報活動における自らの役割の重要性を自覚し、マスコミ対応等にできるだけの時間を割く。
 ② インベスター・リレーションズ(IR)活動の推進
   以下のようなIR活動を積極的に実施することにより、当社の事業活動に対する株主、投資家等の理解を深めることに努める。
  ・株主、投資家等に対して、当社の経営方針、収益状況、配当政策等、経営全般に関する情報、企業の国際化・多角化に伴う連結財務情報、事業部門別情報等について、その提供、交換を積極的に行うとともに、意見、批判に耳を傾けるよう心掛ける。
  ・半期あるいは四半期ごとに報告、説明会を開催することを心掛ける。また、海外の株主、投資家等に対しては、アニュアル・レポートを作成する。
  ・決算処理の迅速化を図り、決算発表の分散化、早期化に努める。さらに、株主総会においては他社との集中化を避け、できるだけ早期に開催し、より多くの株主が出席できる株主総会を実現する。
  ・株主総会における株主との実質的なコミュニケーションを促進すべく丁寧な説明を心掛け、運営の改善を図る。
 ③ 地域社会との対話促進
   以下のような活動を通じて地域社会とのコミュニケーションを行い、企業活動に対する信頼を高めるとともに、当社への不要な不安や誤解を払拭することに心掛ける。
  ・地域住民の声をさまざまなネットワークを通じて聞く。
  ・地域行事への参加、各種イベントの開催、説明会を通じて企業活動に対する住民の幅広い理解を得る。
  ・危険物等の製造工場では、住民が安心するような対策(事故時の避難対策、情報連絡網の整備、工場見学等の実施、廃棄物処理方法の説明等)を日常から実施する。
 ④ 内部情報管理の徹底
   法令上作成、保管すべき書類や企業秘密等の内部情報管理体制、ルールを整備するとともに、インサイダー取引規制についての説明会等を通じて、社内、関係先への周知徹底を行う。
   特に、トップや会社の重要情報を知り得る立場の従業員は、無用な誤解を招かないよう、自社株式の短期売買の自粛に努める。
 ⑤ 高度情報化時代の情報開示
   インターネットにホームページを開設するなど、高度情報社会に対応した形で効果的かつ効率的に、より多くの人々に適切な企業情報を提供しなければならない。
   また、高度情報化が進んだがゆえに起こり得る、情報の盗用、改ざん等の不正使用や情報漏えいについて、社内体制を整備し、そのような事態が発生することのないように十分留意する。

7 国際社会の一員として地域の文化、慣習を尊重することを宣言し、地域の発展に貢献することを目指す。
(1)背  景
 当社はこの10年間にシンガポール、オランダ、インドネシアと、その事業基盤を広く海外に求めてきた。
 また、それ以前からも技術のボーダレス化を視野に入れ、優れた技術を海外から導入し、また逆に、技術輸出を行うなど、海外との技術交流を積極的に実施してきた。
 今後とも、事業のさらなる発展のために、世界を視野に入れた活動が不可欠であり、また同時に、グローバル・スタンダードに基づいて判断し、行動することが重要であると考える。そのために、関係各国の法令を遵守することはもちろん、よき企業市民として地域社会の文化、慣習を尊重するとともに、当該地域の発展に貢献することを目指す。

(2)基本的な心構え、姿勢
 ① 経済および産業のグローバル化・ボーダレス化
   経済および産業のグローバル化・ボーダレス化を受け、近年、当社も海外進出を図っている。常に国際社会の一員として恥じない経営を行い、国際ルールを遵守することはもとより、地域の文化、慣習を最大限尊重しながら地域の発展に貢献することが必要である。
 ② 経営の現地化の促進
   現地社会、ひいては国際社会から信頼される企業を目指すために、経営の現地化を積極的に推進することが必要である。そのためには、現地従業員の人材育成に力を注ぎ、現地社会からの人材登用を積極的に行う必要がある。
   また、本社の立場として、現地企業とはよきパートナーとしての認識に立って事業活動を推進する必要がある。

(3)アクション・プランと留意事項
 ① 海外駐在員の教育訓練の充実
   海外駐在員および派遣従業員、ならびにその帯同家族を対象とし、語学研修、現地の文化、思想、宗教、慣習などの情報を提供し、併せてリスク管理、安全管理などの教育・研修を充実させる。
 ② 現地社会の人材の積極的な登用
   現地社会の人材を積極的に登用し、必要な教育、研修を行う必要がある。また、当方からの一方的な理解ではなく、現地従業員に日本の文化、慣習を理解させる努力も行う。
  ・現地従業員を対象とした教育および業務研修の実施。
  ・現地人に「日本」、「日本人」を理解させる努力を行う。
 ③ 日本人であることの再認識
   赴任する駐在員は、「日本人である」こと、また「当社を代表している」という自覚と誇りを持って行動する。
 ④ 本社と現地企業とのコミュニケーション・システムの確立
   本社は、管理を現地のみに任せることなく、各地の現地企業、事務所が現地の慣習・文化を尊重した活動を行っているかどうかをチェックできるシステムを構築するように努める。
 ⑤ 現地社会との協調・融合
   現地社会の一員であるという認識に立って、現地社会の文化や慣習に配慮したうえで、協調と融合を図ることが大切である。
   ただ、単に現地社会との協調・融合というだけですべて現地の論理を優先させ、日本的な考え方を捨てる、または日本で行ってきた活動を取りやめるようなことは決して好ましいことではない。大切なことは、現地社会との協調・融合を大前提に、時と場合に応じた状況判断を的確に行うことである。
  ・現地社会の一員として、現地の社会問題に十分配慮し、かつ適切に対処する。
  ・地域の経済団体、政府、市町村の集会等に積極的に参加する。


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