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新製品開発基本規程

新製品開発基本規程のテキスト

               新製品開発基本規程

第1章 総 則
(目 的)
第1条 この規程は、当社の新製品開発業務を有効かつ効率的に進めるための手続と、これを進めるに当たって遵守すべき事項を定めることにより、当社製品の信頼性及び市場における優位性を確保するための基本的事項を定める。
(開発方針)
第2条 新製品開発業務は、当社の将来を決定する最重要課題であると位置付け、戦略的な中長期計画を立て、科学的で市場志向的な評価及び管理体制を整えて臨むものとする。
2 新製品開発業務は、当社の技術力及び事業範囲を踏まえた上で市場の動向及び技術水準の動向を把握し、社内外の衆智を集めて進める。
(適用範囲)
第3条 この規程は、当社の新規製品の計画から量産に至るまでのすべての活動について、全社員及びこれに携わる社員以外の者にも適用する。
(用語の定義)
第4条 この規程で新製品開発業務とは、次に掲げる業務をいう。
① 当社の製品カタログにない製品を、企画策定から試作、量産、販売に至るまでの手順、方法を考案し、実行する業務
② 当社の製品カタログにある製品について、現に実行されていない生産方法を採用することにより著しい改良を加え、価格、品質でより優れた製品を生み出す業務
③ 当社の製品カタログにある製品について、若干の改良等を加えることにより新しい販売ルート、購買層を対象とすることが期待できる場合のその若干の改良及び新しい販売ルート、購買層を開拓する業務
2 素材の開発、テスト等及び既存製品のテストは、新製品開発業務に含まない。

第2章 開発主体
(担当部署)
第5条 新製品開発は、次に掲げる部署を中心にして推進するが、最終責任部署は、企画調査部とする。
① 企画調査部
② 設計開発部
③ 営業渉外部
④ 生産管理部
(情報の収集、アイデアの募集)
第6条 企画調査部は、常に新製品開発に注意を払い、情報を集め、社内外から意見を聞き、開発すべき製品、改良すべき製品がないかを検討しなければならない。
2 前項の目的を達成するため、提案箱の設置、アンケート、懸賞つきアイデアの募集、グループ討論会、街頭インタビュー、マーケットリサーチ等を実施する。これらの行為は、必要に応じて外部に委託することができる。
(新製品開発の提案)
第7条 すべての社員は、新製品開発の提案がある場合、所属長を通して「企画、開発提案書」を何時にても企画調査部に提出することができる。
2 企画調査部は、提案があった事項について評価審議会に附議し、その結果を提案者に回答しなければならない。
(開発スタッフの育成)
第8条 企画調査部長は、開発スタッフ育成のため、新製品開発に必要な教育、訓練を役員、社員に対して実施しなければならない。
2 役員、社員は、新製品開発のため常に自己啓発と開発基礎能力の蓄積に努めなければならない。
(開発チーム)
第9条 新製品開発は、具体的構想が確立した段階でプロジェクトを組み、プロジェクト毎に新製品開発チーム(以下「開発チーム」という。)を編成して開発チームが推進する。
2 開発チームは、企画調査部、設計開発部、営業渉外部から各1名以上の構成員(スタッフ)を派遣して構成する。
3 開発チームのリーダー(以下「リーダー」という。)には、設計開発部から派遣された構成員が就任する。
4 開発チームのスタッフは、原則としてプロジェクトの業務を他の業務に優先して行う。ただし、派遣元の部長が所属派遣部員に対して異なる命令をしたときはこれに従う。この場合、当該派遣元部長はその旨及び理由をリーダーに通知する。
(開発審議会)
第10条 開発業務全般について評価を加える特別委員会として、開発審議会(以下「審議会」という。)を設置する。
2 審議会は、次に定める構成員により構成され、それぞれの役割は次に掲げるとおりとする。
(1) 委員長
 委員長には社長が就任し、評価について最終的な決定をする。
(2) 副委員長
 副委員長には企画調査部長、設計開発部長及び営業渉外部長が就任し、委員長に対し必要な助言をするほか、審議会の運営全般につき補助的役割を担当する。
(3) 委員
 委員には副委員長に就任した部長を除く当社のすべての部長が就任する。委員は、その持てる専門的知識を有効に活用するため本委員会において積極的に意見を述べなければならない。

第3章 新製品開発手順
(開発の段階区分)
第11条 新製品の開発は、原則として次の第一段階から第四段階までに区分して行い、それぞれの段階の終了時点で審議会の評価を行う。ただし、開発製品の内容により段階の途中から始めることができる。
第一段階  新製品の全体開発計画
第二段階  新製品の具体的構想
第三段階  初期試作
第四段階  量産試作
2 前項にかかわらず、従業員等からアイデアの提出、試作品の提出等があった場合は、第二段階の審議会評価から着手することができる。
(新製品の評価)
第12条 リーダーは、スタッフ及び設計開発部の援助を得て、必要な評価データを収集し、審議会に提出する。
2 審議会は、評価対象及び評価データを「新製品評価基準」に基づき評価し、基準をすべて満たす場合は次段階へ進むことを許可し、基準を満たしていない項目があると認められる場合は、その旨及び理由を設計開発部長に通知する。その場合、審議会は計画の変更又は中止を勧告することができる。
(評価方法)
第13条 新製品を客観的に評価するための方法としては、次のいずれか又はすべての方法をとらなければならない。
① スコアリング法
② 利益基準法
③ 消費者テスト法
2 設計開発部は、前条で定める評価をするに当たり、必要な書類を作成しなければならない。

第4章 開発の実施
(全体開発計画)
第14条 新製品の全体開発計画は、企画調査部長が作成する。
2 新製品全体開発計画書には、次の事項を記載する。
① 今後開発が必要であると予測される分野、製品の概略、必要性
② 全体予算、期間別予算
③ タイムスケジュール
④ 技術の調達、導入方法
⑤ 人材の調達計画
⑥ 資材、資金の調達計画
(新製品の具体的構想)
第15条 新製品の具体的構想は、次に掲げる項目につき企画調査部長が中心になり、それぞれに掲げる部門が協力して行う。
① 情報収集        企画調査部、営業渉外部
② アイデア創出      企画調査部、設計開発部
③ 企画のスクリーニング  企画調査部、設計開発部
④ 具体的構想確立     企画調査部、設計開発部
(分 析)
第16条 開発チームは、新製品の構想確立と同時に、次に掲げる事項について分析しなければならない。
① 新製品投入市場の展望と投入時期
② 市場内における新製品の位置付け
③ 事業収益性
(新製品構想等の評価)
第17条 審議会は、新製品構想及び分析結果に対し、市場の発展性、新製品の優位性、使用者の嗜好、開発の難易度、コスト、収益性について評価を加えなければならない。
2 企画調査部は、消費者に対し新製品の構想につき、グループインタビュー及びアンケート調査を行い、その結果をまとめ審議会に提出しなければならない。
(初期試作品の製作)
第18条 開発チームは、すべての新製品について初期試作品製作計画を作成し、当該計画に基づき初期試作品を製作しなければならない。
2 開発チームは、初期試作品の製作業務を関連各部署に依頼することができる。依頼は試作品製作細則に従い行うこととする。
3 生産各部門は、初期試作品の製作の依頼を受けた場合、特別工程を確保し、直ちに試作に取り掛からなければならない。
(製品名)
第19条 開発チームは、初期試作品の外観及び機能から当該新製品の正式名称を考案する。ただし、リーダーの判断により社内外に公募することができる。
(初期試作品の評価)
第20条 審議会は、初期試作品に対し、生産技術・材料調達・開発設備及び人材の確保の難易度、開発期間・開発コストの適性、要求される品質特性の達成度、新製品の名称について評価を加えなければならない。
(量産決定)
第21条 初期試作に対する評価の結果、新製品としての価値が確認された場合、役員会の承認を受けた上で、当社新製品として量産を決定する。
(量産試作品の製作)
第22条 開発チームは、すべての新製品について量産試作品製作計画を作成し、当該計画に基づき量産試作品を製作しなければならない。
2 開発チームは、量産試作品の製作業務を関連各部署に依頼することができる。依頼は試作品製作細則に従い行うこととする。
3 生産各部門は、量産試作品の製作の依頼を受けた場合、一般工程を特別に確保し、直ちに試作に取り掛からなければならない。
(消費者テスト)
第23条 企画調査部は、完成量産試作品について、消費者テストを行わなければならない。
2 消費者テストは、試作品製作細則に従い行うこととする。
(量産試作品等の評価)
第24条 審議会は、量産試作品に対し、市場の発展性、市場での優位性、事業収益性、生産技術・生産工程・生産期間・生産コストの適性、要求される品質特性の達成度について評価を加え、量産開始の可否について判定する。

第5章 量 産
(量産開始)
第25条 量産試作品が審議会の判定により量産開始を可とされた場合、直ちに量産体制に移る。新製品の生産業務は、生産管理部が主管する。
2 開発チームは、量産開始に先立ち、新製品関連情報、その他必要な事項を生産担当各部門に引き継がなければならない。
(初期流動管理)
第26条 新製品の量産開始後当分の間、開発チームは初期流動管理を行う。
2 開発チームは、生産管理部から生産工程、製品図面等について問合わせがあった場合、即答できる体制を保たなければならない。

第6章 雑 則
(文書管理)
第27条 新製品開発及びその評価に当たって用いた資料、データ及び評価結果についての書類(以下「開発文書」という。)は関連部外秘とし、これを永久保存書類として管理文書台帳に登録し、設計開発部の管理下におく。
2 開発文書の利用は、設計開発部の指示に従わなければならない。
3 開発文書の社外への持出しは、協力工場への持出し以外は固く禁ずる。
(秘密保持)
第28条 役員及び社員は、新製品開発業務に関する情報を外部に漏らしてはならない。

附 則
(改 廃)
第29条 この規程の改廃は、審議会委員(委員長、副委員長を含む。)の発議により、審議会の審議、承認を経て、社長が決定する。
(実 施)
第30条 この規程は平成○○年○○月○○日から実施する。

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