品質方針規程(中小会社・建設業)
品質方針規程(中小会社・建設業)のテキスト
品質方針規程
1.目 的
○○株式会社(以下「当社」という。)の社員が次の事項により、品質方針に基づいた事業活動を行うことを目的とする。
① 品質方針を設定し、組織全体に伝達し理解させる。
② 品質方針を枠組みとして、品質目標に展開し実施し報告する。
2.適用範囲
この規程は、当社の品質方針の展開および目標管理に適用する。
3.責任と権限
品質方針の展開および品質目標の設定の責任者は、社長とする。
4.実施事項
1)品質方針
(1)品質方針の設定
社長は、品質方針について次の事項を確実にして、設定する。
① 組織の目的に対して適切である。
② 要求事項への適合および品質マネジメントシステムの有効性の継続的な改善に対するコミットメントを含む。
③ 品質目標の設定およびレビューのための枠組みを与える。
④ 組織全体に伝達され、理解されるようにする。
⑤ 適切性の持続のためにレビューする。
(2)品質方針の周知
社長は、次のことを行うことで品質方針を周知する。
① 品質方針について、制定時および改訂時に説明する。
② 品質マニュアルに、品質方針を記載する。
③ 品質方針を各部門、現場事務所へ掲示させる。
(3)品質方針の管理
品質方針は、次のように管理する。
① 品質管理室は、品質方針の原本を「文書管理規程」に従って管理する。
② 社長はマネジメントレビューにて、品質方針の見直しにより変更の必要性を検討する。
2)品質目標
(1)品質目標の設定
① 社長は、品質方針に基づき年度品質目標を定める。年度品質目標には、マネジメントレビューの結果を考慮する。
② 年度品質目標は、毎年3月初に設定し、4月よりスタートする。
③ 品質管理室は、年度品質目標の原本を「文書管理規程」に従って管理する。
品質管理室は、年度品質目標を各部門長へ配付する。
④ 各部門長は、年度品質目標に基づき、部門の年度品質目標を策定し、「部門・年度品質目標設定および報告書」にまとめ、品質管理責任者の審査、社長の承認後、部門へ展開する。
⑤ プロジェクト業務を含む工事部、設計部は、部門の品質目標を個別プロジェクトに展開する。各プロジェクトの責任者は、品質計画書に品質目標を定め、部門長は品質計画書とともに承認する。
プロジェクトの品質目標には、建設物に対する品質目標を含める。
⑥ 会社の年度品質目標が展開できない部門については、品質方針を枠組みとして設定する。
⑦ 品質目標は、達成度が判定可能なものとする。
(2)品質目標の報告および見直し
① 各部門長、プロジェクト責任者は、品質目標の進捗管理を行う。実施状況がチェックできるように、計画と実施状況を比較しながら進捗管理する。
② 部門の品質目標の達成状況は「部門・年度品質目標設定および報告書」にて、半期ごと品質管理責任者に報告する。各部門長は年度目標の達成状況をマネジメントレビューで社長に報告する。
社長は「部門・年度品質目標設定および報告書」に指導すべきことがあれば指導し、承認する。
③ 社長は・品質目標の変更の必要性を、マネジメントレビューで判断する。
④ プロジェクト責任者は、プロジェクト品質目標の達成度を半期ごとの部門報告時に、部門長へ報告する。
また、プロジェクト終了時に、部門長へ品質目標の達成度を報告する。
⑤ プロジェクト責任者は、プロジェクトが期をまたがる場合には、部門で定められた年度目標が展開されるように、目標の見直しをする。
3)品質マネジメントシステムの計画
① 社長は・品質目標の達成のために、各部門で「品質目標行動計画書」を作成させ、承認する。
② 社長は、品質目標の変更があった場合には、「品質目標行動計画書」の変更の必要性を検討させ、「品質目標行動計画書」が改訂された場合には承認する。
マネジメントビューでの目標の達成度の報告による指示事項がある場合には、「品質目標行動計画書」に反映させる。
4)品質記録の管理
「品質方針規程」の品質記録は、「品質記録管理規程」に従って管理する。
品質記録は、次のとおりである。
項 目 管理部門
部門・年度品質目標設定および報告書 各部門
□関連する品質文書
・マネジメントレビュー規程
・文書管理規程
・品質記録管理規程